地域遺産支援
プログラム
地域遺産支援
プログラムとは
About program
地域の特性や課題に応じた
地域遺産を守るための持続的な「仕組み」づくり
公益財団法人日本ナショナルトラスト(JNT)は、1968年の創立以来、地域との関わりを通して地域遺産(※1)保全の課題解決に取り組んできました。
近年は地方創生に関連した地域づくりやリノベーションによる民間の古民家活用などが活発になり、地域遺産を取巻く社会の動きが変化しています。しかしながら失われていく地域遺産も多く、依然として困難に直面しています。
例えば地域からは、「活動を続けるため仲間づくりをしたい。市民にもっと関心を持ってもらいたい」「町並みから外れた、文化財指定を受けていない建物のため、保存の手立てが少ない」「重要伝統的建造物群保存地区だが、高齢化により活動が続けられない」「担い手がおらず、活動だけでなく地域環境を維持できなくなってきた」など様々な声が届きます。
特に「担い手不足」「資金不足」が大きな課題となっていますが(※2)、問題は複雑かつ複合的です。個別の団体や地域でこの課題を解決することは難しく、地域を超えて中間支援組織や市民の協力を得ることが必要です。また、地域自身が課題解決のノウハウを得て、自分たちの力で事業を継続していくことが大事です。
JNTは2018年に設立50周年を迎え、日本の風土や文化に根差した「日本型ナショナルトラスト」を目指すことを宣言しました。これは、地域の特性や課題に応じた地域遺産を守るための持続的な「仕組み」を各地につくることで、日本全体の地域遺産を守ろうというものです。
2023年3月、JNTは、地域遺産を取巻く多様な課題に対応し、より多くの地域に幅広い支援をするため、新たに「支援事業」を公益目的事業として追加しました。
2024年度には支援事業を本格的に推進するため、「地域遺産支援プログラム」を立ち上げました。JNTは、これまで築いてきた実績やネットワークを活かして、社会全体に協力の呼びかけを行い、全国の地域と協働で地域遺産を守るための仕組みづくりを行っていきます。
本事業において「地域遺産」とは、文化財等の指定や有形・無形を問わず、次世代に継承すべき、地域にとって重要な資源とします。
(※2)
・2010年度「地域の観光振興のための地域遺産の管理・活用状況調査等事業<報告書>」国土交通省 観光庁
・2019年度「地域遺産の管理・活用に関わる主体に関するアンケート調査報告書(概要版)」横浜市立大学大学院 鈴木伸治、森優一
プログラム愛称
「トラスト・エール」
「トラスト・エール」という愛称は、SEEDS OF FURUSATOに続き、放送作家の小山薫堂氏につけていただきました。
地域にとって大切な「地域遺産」を次の世代に継承する活動に、あたたかいエールをお願いします。
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事業概要
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一般プログラム
- 対象とする地域遺産は、文化財等の指定や有形・無形を問わず、次世代に継承すべき地域にとって重要な資源とします。
- 公募を行い、地域遺産を地域が自立的に保存・活用しようとする活動に対して、専門家の派遣など人的支援を中心としたソフト面でのサポートを行います(助成事業ではありません)。
- JNTは、地域の課題に応じて専門家チームを組み、地域と協働でプロジェクト型の事業に取り組み、伴走支援を行います。
- サポートメニューは、地域で活動する団体の組織基盤の強化や、マネジメント体制づくり、ファンドレイジングなど様々。地域の状況に応じて柔軟にサポートを行います。
JNTの保護資産であること、緊急性があること等を条件に、公募を行わず実施する事業です。
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事業のポイント
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JNTが伴走し、地域のまちづくりを応援します
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地域の状況に応じた
きめ細やかなサポート地域の状況変化に対応し、複数年度に渡るきめ細やかなサポートが受けられます。
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JNTが持つ資源の活用
JNTが関係する企業や中間支援組織のネットワーク、信頼性のある専門家などの人材ストック、JNTが持つ地域遺産保全のノウハウが活用できます。
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地域間の交流
事業に採択された団体同士の交流や発表の場を設け、仲間づくりや研鑽の機会をご提供します。
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地域に生まれる
具体的な変化地域が抱える課題を分解し、具体策を実行することで地域に変化が生まれます。この変化を契機に、まちづくりが次のステップへ進むことが期待できます。
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資金調達のノウハウや
仕組みを得る協働して活動団体の資金調達や事業化に向けたファンドレイジングに取組みます。ノウハウを得るだけでなく、仕組みをつくることで、事業終了後も地域で取組みが継続されることが期待できます。
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地域の活動を
全国にPR地域の取り組みや人にスポットを当て、全国に幅広い発信を行います。これにより、地域の認知度向上などを目指します。
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地域の状況に応じた
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事業メニュー
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■たねまき(A型)/ひろがり(B型)■専門家の派遣
- 原則として、JNTが選定し登録した専門家の中から、個人、または複数名のチームを派遣します。
- 採択申請者に希望を聞いたうえで調整を行い、地域の課題や事業内容に対して適切な専門家をJNTが決定します。
- 専門家の謝金および旅費について、1採択申請者あたり1年度につき上限100万円(税込)をJNTが負担します。
■資金調達の支援専門家派遣および活動応援金(A型)以外の、事業実施に必要な費用については、採択申請者からの申し出がある場合には、JNTと採択申請者が協力して以下の方法で確保するよう取り組みます。
※事業費の確保を保証するものではありません。
①公的機関の補助金や他団体の助成金、クラウドファンディング等の活用
②地域を指定した募金の呼びかけ(以下、「特定募金」と言う)
JNTと採択申請者が協力し、活動地域内および全国に募金を呼びかけます。募金の管理をJNTが行い、計画書に基づき採択申請者に提供します。
※特定募金はその年度の採択申請者のうち、2者以内を対象とします。
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パートナーシップ
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スペシャルスポンサー
工事中
協力団体JNTは、支援事業に関し、
次の2団体と連携協定を締結し、
協力して事業を進めています。
公募内容
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公募の概要
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事業の対象とする「地域遺産」について
本事業において「地域遺産」とは、文化財等の指定や有形・無形を問わず、次世代に継承すべき、地域にとって重要な次の資源とします。
(以下①〜③のいずれかに該当するもの)
①地域の歴史・文化を物語るもの
②地域の貴重な自然美や風土
③上の①②に関連し、地域のシンボルとなるもの申込対象
①申請できる活動(次のア)~ウ)の全てを満たすこと)
ア)JNTが定義する地域遺産を対象とした活動であること。
イ)地域遺産を継承する活動や地域遺産の価値を高めようとする活動であること。
ウ)公益性があり、広く国民が利益を享受しうる活動であること。
②申請できる組織等
営利を目的としない民間の活動団体等
※詳しくは公募要領をご覧ください。公募期間
2024年9月1日(日)~11月10日(日)
スケジュール
2024年7月~ 事前エントリー(公募要領公開) 9月1日~ 申込受付開始 9~10月頃 事業説明会(申込みに関する個別相談の場を設けます) 11月10日 申込締切 1月頃 本選考会(プレゼンテーション) 1~2月頃 内定の連絡 3月頃 選考結果通知 4~5月頃 派遣する専門家や事業内容の調整、事業計画書の作成、協定の締結等 5月頃 事業開始 ※事前エントリーの申込方法、事業説明会の開催要領は、JNTのフェイスブックやHP等でお知らせします。
選考委員
委員長鈴木 伸治 (横浜市立大学 教授)
委員石山 千代 (國學院大學 准教授)
杉崎 和久 (法政大学 教授)
海野 聡 (東京大学 准教授)
田中 輝美 (島根県立大学 准教授)
嵩 和雄 (國學院大學 准教授)
福本 啓二 (公益財団法人日本ナショナルトラスト 理事長)公募要領、チラシ 事業説明会の申し込みはこちらから
申込方法
(1)必要書類(次の①~④の資料を提出してください)
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①申請書
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② これまでの活動内容や地域遺産の状況など、地域の様子が分かる資料
申請書を補足する資料として、写真や図を用いて、A3サイズ片面1枚にまとめ、ワードかエクセル、またはPDFで提出してください
※詳しくは公募要領をご覧ください。 -
③直近1年間の収支報告・事業報告および定款(作成している場合)
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④必要に応じて、活動団体のパンフレット、活動を紹介した新聞記事などをお送りください(5点まで)。
(2)申込締切 2024年11月10日(日)
(3)公募の申込先
公益財団法人日本ナショナルトラスト
E-Mail: a-nonomura@national-trust.or.jp(申込担当:野々村)問合せ(電話でお問合せください)
公益財団法人日本ナショナルトラスト
〒102-0083 東京都千代田区麹町4-5 海事センタービル4F
Tel: 03-6380-8511 ※営業時間は10:00~17:00(土日祝日、年末年始を除く)です。 -