2007年8月10日

旧安田楠雄邸の七夕祭り


去る7月7日、旧安田楠雄邸では文月の歳時記として「七夕祭り」を行い、地域の皆様はじめ多くの方にご参加いただきました。七夕に先立4日には小雨のぱらつく中、近隣の「しおみ保育園」と「駒込保育園」の園児約50人が先生に連れられて、それぞれ願い事を書いた短冊を笹に飾るために来館。いっぱい準備されたお飾りをみて、あれもこれもつけたがる子供たちの歓声があがる賑やかな玄関先は、普段見られない光景だけにとても新鮮で印象深いものでした。


 当日は七夕にまつわる朗読会を開催して、たくさんの方に楽しんでいただきました。会場となった2階お座敷の床の間には、鶴が舞う優美な掛け軸と清々しいドウダンツツジの生花が置かれ、出演者の方々は浴衣姿という七夕に相応しい雰囲気のなかでの催しとなりました。演目は「牛飼いと織姫」(中国のお話)と「天稚彦の草紙」(日本のお話)で、俳優の内藤羊吉(よきち)さん、佐藤晃子さんが一人で何役もこなしながら、子供たちにもわかりやすい言葉で楽しいお話を聞かせてくださいました。

 七夕祭り開催にあたっては、お庭の笹を自転車に積んでわざわざ届けてくださったご近所の方や、手づくりの短冊やお飾りの丁寧な仕上げなど多くのボランティアさんに支えていただきました。今回は旧安田楠雄邸オリジナルの団扇(応接間の栗鼠など動物のモチーフと家紋の七ツ輪違い)まで準備され、そのみごとな出来上がりは来館者からも大好評でした。今後も皆様に喜んでいただけるよう様々なイベントを企画していきたいと思います。